「デザインになにができるか」栗津潔ポスター展

「デザインになにができるか」栗津潔ポスター展

 この度、備前凸版工作所で日本を代表するグラフィックデザイナー粟津潔(1929-2009)の岡山初となる展覧会を開催します。社会への深い眼差しを持ち「デザインになにができるか」を問い続けたデザイナー・粟津潔。成熟していく日本のデザイン界のなかで、民衆としての視点を持ち続けた粟津は、原水爆禁止のアピールや韓国民衆運動を支援するポスターなど、社会的なデザインにこだわり続けました。
代表作「ANTI-WAR」(1968/シルクスクリーン)、「心中天網島」(1969/シルクスクリーン)をはじめとした多数のポスターを中心に版画作品などが壁一面に並びます。また凸版の印刷で作った様々な備凸工オリジナルグッズも販売します。
戦争や紛争が絶えない混迷の時代、今こそ粟津作品を体感しにきてください。

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【粟津展オープニングトーク】
「デザインになにができるか」
出演 : 粟津ケン 司会:軸原ヨウスケ
日時 : 4月19日(土) 15時10分〜16時10分
料金 : 1000円(ワンドリンク付)
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粟津潔

 1929年東京都生まれ、2009年神奈川県川崎市にて逝去。独学で絵・デザインを学ぶ。1955年、ポスター作品《海を返せ》で日本宣伝美術会賞受賞。戦後日本のグラフィック・デザインをけん引し、さらに、デザイン、印刷技術によるイメージの複製と量産自体を表現として拡張していった1960年、建築家らとのグループ「メタボリズム」に参加、1977年、サンパウロ・ビエンナーレに《グラフィズム三部作》を出品。1980年代以降は、象形文字やアメリカ先住民の岩絵調査を実施。イメージ、伝えること、ひいては生きとし生けるものの総体のなかで人間の存在を問い続けた。その表現活動の先見性とトータリティは、現在も大きな影響を与えている。

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